築地と豊洲の間から

東京湾沿いから、思ったことを書いてみます。

腰痛。

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久しぶりに腰痛になった。それも歩けないくらいの威力を持つレベルのものたっだ。

 

原因は野球だ。その日は夕方から試合だったが、暑くて体も動くのでストレッチを怠った。しかし少し走ってキャッチボールをして守備についた瞬間に、電流が腰をかけめぐった。

「あ、やってしまったかしれない。」

違和感を腰に感じた。ただそのときは野球をやり続けたのだ。これくらいだったらまだやれる。そう思った。

実際、その日の試合は打ちまくって活躍できた。そんな腰痛なんかに負けるほどやわではないわ。相手にも腰痛にも勝った。そんなつもりでいた。

 

次の日、腰痛の逆襲にあった。起きるとベッドから起きられない。正確にいうと足が動かなくなっていた。気づいたら出社時を過ぎていた。会社の携帯がやり止まない、今まで会社に連絡せずに遅刻したことがないので会社も心配したのだろう。ただ、テーブルの上の携帯が取れない。もはや、動くことを、そして仕事をすることを諦めた。

午後になったときに2本足で立てるようになった。それでも歩くのは困難で部屋から出ることは不可能であった。おなかが減った、このままだと餓死する…そんな危機感を感じたときに彼女から電話があった。

「大丈夫?仕事休みだし、何か買っていこうか?」私は遠慮なく即答ですぐにでも来て欲しいと頼った。これで助かる…登山で遭難した人の気持ちが少しわかった気がした。

2時間後、LINEに連絡がきた。

「今、そっちに向かってバス乗った」

「ありがとう、待ってます、腹減った」

「めっちゃ混んでる、勝どきっていつもこんな混むの?」

高層マンションが乱立した勝どきのバスの乗車率は日本でもトップレベルだと思う。ただ、それもある駅を過ぎると一気に人がいなくなる。

「びっくりするくらい人降りたよ。これでゆっくりいけるわ」

「それはよかった、気をつけて来て」

少し待っているとまたLINEがきた。

「後ろの人に突然話かけられた、『人、いなくなりましたね。お話しませんか?』って。怖いわ…」

「そんな変な人ここらへんいるの?早く降りてこっち来た方がいいよ」

彼女はそのあともずっと話かけられていたようだった。人がいなくなったところを狙った確信犯かもしれない。彼女は怖くなって最寄駅をおりてすぐファミリーマートに駆け込んでいた。

「コンビニの前にまださっきの変人がいて出れない。怖いからこっち来てくれない?」

トイレさえままならないくらいの腰痛のために買い出しをしてくれたはずなのに、なぜかコンビニまで行かなくてはならなくなった。本末転倒だったが、変質者に襲われるのではと思い寝巻きのままコンビニにむかった。歩くスピードはASIMO並みに遅かった。

 

「まだいるよ、コンビニの前…」

ちょっと怖くなった。もしこの状態で襲われたら確実に負ける。もし、巨漢な男だったらどう戦うか。そんな妄想をしていると、30m先のコンビニの前に小さいおじさんが店内を見ているのを見つけた。150cmぐらいだろうか、ランドセルみたいな黒いバックを背負い、ハーフパンツに黄色のトレーナーという出で立ち、風貌はのび太くんそのままだった。最悪襲われてもなんとかなりそうかも。

のび太くんは、自分が着く前にコンビニ突入した。半分おもしろおかしく実況してしまった。

「今、変質者と思わしき人がそっち向かったよ」

「え!そんなのんびりしてないで早く来てよ!」

「向かってるが歩く速度が遅い、それまでなんとか頑張ってくれ」

電話越しに落ち着くように話続けた。彼女からすれば恐怖でしかなかったと思う。しかし見た目があまりにも小学生過ぎて私には焦りがなくなっていた。

のび太くんは彼女の横を通り過ぎたものの、人目を気にしてか、

「また会いましたね」

と言ってそのままトイレに入った後だった。そして当分出てくることはなかった。一体何がしたかったのだろう。

なんとか彼女と合流できた。激痛に耐えながら歩いたにも関わらず、彼女からは対応が悪いとお叱りを受けた。そのクレーム対応をすべく、結局歩いて10分以上かかる勝どき駅まで送り届けるはめになった。

 

歩けるようになったが、まだ腰にピキッと電流が流れる。

 少しばかりのび太のせいで怪我が長引いてる気がして少し苛つく。次に会った時は無駄に外に出させたことについて説教してやろう。